プレスルーム
温泉宿のお電話予約サービスやシニアマーケティング支援事業を提供する株式会社ゆこゆこ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:徳田 和嘉子、以下当社)は、昨年に続き「2024年細かすぎる温泉の実態調査」を実施いたしました。本調査は、一般生活者が温泉や温泉宿に対してどのようなことを考えているのか、どのような習慣があるのか、といった実態を明らかにすべく、2023年から実施しているものです。 さらに、調査結果を踏まえ、多くのメディアにも出演される航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏による温泉・温泉宿・旅行業界の最新動向に関する解説もご紹介いたします。
※ここでの「上がり湯」とは、浴室から出る前に、シャワーや水道水など温泉成分のないお湯で体を洗い流すことを指します。
【細かすぎる温泉の実態調査 調査結果サマリー】 ①温泉に行きたくなる季節は、1位「冬(44.0%)」、2位「秋(21.4%)」、3位「春・夏(ともに2.3%)」。一方で、「特に季節のこだわりはない」という回答も30.1%にのぼった。 ②「温泉に求めているもの」上位3つを聞く質問では、1位「癒し(79.6%)」、2位 「リフレッシュ(64.3%)」、3位 「健康(31.4%)」という結果に。(上位3つを複数選択) ③温泉に入った後、上がり湯※を「する」と回答した方が58.3%、「しない」と回答した方が41.7%。(温泉ソムリエおすすめの上がり湯の仕方を本文にて解説) ④「露天風呂と屋内風呂のどちらに先に入るか?」は、「露天風呂が先派」が48.3%、「屋内風呂が先派」が51.2%。 ⑤温泉に入っているイメージのある動物を聞く質問では、「猿」が圧倒的多数(68.9%)を占める結果に。大差はつけられたものの、「カピバラ」も24.3%と健闘。 ⑥温泉宿を選ぶ際重視しているポイント上位3位は、1位「アクセス(41.0%)」、2位「価格(37.1%)」、3位「料理(34.9%)」。(上位3つを複数選択) |
今回の調査では、一般生活者が温泉や温泉宿を訪れた際に重視するポイントや入浴時の好み・習慣など、普段の生活では気に留めないようなポイントを明らかにしてまいりました。次に温泉を訪れる際、より快適に過ごせるように、“温泉宿のプロ”の知識を活用していただければ幸いです。当社は、“温泉宿のプロ”として、全国各地の温泉・温泉宿のもつ多様な魅力とお客様のニーズをおつなぎし、皆様に寄り添い、温泉の魅力をさらに広めるべく活動してまいります。
【調査概要】
調査名:細かすぎる温泉の実態調査 第1弾(2024年)
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年7月12日(金)〜7月15日(月)
調査対象:温泉が好きと回答した20代~60代の男女1,500名
調査主体:株式会社ゆこゆこ
夏の暑さが落ち着き、涼しい季節に移り変わると温泉に行きたくなる方も多いのではないでしょうか。「最も温泉に行きたくなる季節はいつですか?」という質問に対して、「冬」が44.0%、「秋」が21.4%、「春」「夏」がそれぞれ2.3%という結果が出ました。また、「特に季節のこだわりはない」と回答した方も30.1%にのぼりました。
「温泉に求めるものはなんですか?上位3つを教えてください。」という質問に対しては、1位 「癒し(79.6%)」、2位「リフレッシュ(64.3%)」、3位 「健康(31.4%)」という結果になりました。
多くの方が日常生活のストレスや疲れを解消するために温泉を訪れ、「癒し」や「リフレッシュ」を求めているようです。また、健康維持や改善のために温泉を利用するという回答も一定数みられました。
現代人は仕事や家事、人間関係などさまざまな場面で疲れを感じています。そんな中、近年は温泉旅行を「非日常」ではなく、日常の延長にあるリフレッシュの手段の一つとしてカジュアルに楽しむ感覚が広がっています。そのため、気軽に温泉に浸かっておいしい食事を楽しみ、何も考えずにリラックスしたい、癒されたい…というニーズが強いのではないでしょうか。そうしたニーズを背景に、今後のトレンドではより「プライベート感」が重視されていくと考えられます。例えば他人と顔を合わせずに入浴できる客室風呂付きの部屋や、部屋数が少なく宿泊人数が限られる小規模な宿など、自分だけの空間を楽しめる宿への注目がさらに高まっていくものと予想されます。
「温泉に入った後に上がり湯をしますか?」という質問に対しては、上がり湯を「する」と回答した方が58.3%、「しない」と回答した方が41.7% という結果となりました。「する」派からは、「菌や汚れが気になる(30代女性)」「温泉成分を体に残したくない(60代女性)」 と、肌を最後にリセットしたいという声がある一方、「しない」派からは「必要性を感じない(20代男性)」「温泉成分を残しておきたい(40代女性)」「習慣にない(50代男性)」という声があがりました。
温泉ソムリエとしては、「上がり湯」をすることをおすすめします。泉質によって、成分が残ったままだと肌や髪に悪影響を及ぼす可能性があるからです。特に酸性泉や硫黄泉などの刺激の強い温泉は、温泉成分の含まれないお湯で完全に洗い流したほうがよいでしょう。逆に、刺激の少ない肌ざわりの良い温泉であれば温泉水で上がり湯をすることもできます。温泉が出ている湯口があれば、そこから桶で新鮮な温泉を汲んでタオルを浸し、そのタオルで体を拭いてください。皮膚に付着した温泉の膜を保つことができ、入浴後3時間ほどは皮膚からの温泉成分浸透効果が持続します。温泉成分を確認したうえで、この「温泉ソムリエ流・上がり湯」もぜひお試しください。
温泉に入るときに「露天風呂と屋内風呂のどちらから先に入りますか?」という質問では、「露天風呂」派が48.8%で、「屋内風呂」派が51.2%と全体がほぼ半分に割れる結果となりました。「露天風呂」派は「季節折々の景色を楽しめる(20代女性)」、「開放感に浸りたい(60代男性)」と自然や露天風呂の広々とした開放感を先に味わいたいという考えがみられました。一方で、「屋内風呂」派からは、「まず体を温めたい(20代男性)」や「ルーティンだから(30代女性)」などの声があがりました。
季節や気温にもよりますが、できれば「屋内風呂」に先に入る方がよいでしょう。外気にふれて体が冷えている状態から急に熱いお風呂に入ると、血圧が急上昇し、脳卒中や心筋梗塞などの危険性があります。まずは屋内風呂で体を温め、その後露天風呂に入ることをおすすめします。
皆さんは温泉に入っているイメージのある動物と聞いて、最初にどんな動物を思い浮かべますか?「温泉に入っているイメージのある動物を教えてください。」という質問の回答結果は、「猿(68.9%)」、「カピバラ(24.3%)」、「たぬき(2.2%)」、「犬(1.5%)」、「熊(0.9%)」、「鹿(0.6%)、きつね(0.6%)」、「その他(0.9%)」という順でした。最も温泉に入っているイメージのある「猿」は、雪景色の中で温泉に浸かる姿がメディアや観光ガイドブックで頻繁に紹介されており、印象に残っている方も多いのではないでしょうか。「カピバラ」は動物園で冬の期間に温泉に入るイベントが開催されることもあり、近年注目を浴びています。
「温泉宿を選ぶ際に重視しているポイント」に関する質問においては、1位「アクセス(41.0%)」、2位「価格(37.1%) 」、3位「料理(34.9%)」という結果になりました。
一般的に温泉旅行は1~2泊の短期滞在が多く、移動にあまり時間を割きたくないという傾向がみられます。そのため、アクセスの良さは最も重要視されており、駅から近い宿や送迎がある宿が人気です。特にシニア層や、車を運転できない方に当てはまるのではないでしょうか。また、温泉宿の滞在そのものを旅行の目的としている方が多いため、設備やサービスも宿選びの大切なポイントです。料理の質や露天風呂の有無などが上位に挙がっているのはそうしたニーズからだと考えられます。さらに先述の通り、温泉が非日常から日常の延長として楽しまれるようになったことで、費用対効果がよい宿が選ばれる傾向があります。かつては誰もが一度は泊まってみたいと、あこがれるような高級宿が人気を集めていましたが、近年は思い立ったらすぐに泊まれるようなリーズナブルな価格の宿の人気も高まっています。
鳥海 高太朗(とりうみ・こうたろう)氏
航空・旅行アナリスト、帝京大学理工学部航空宇宙工学科非常勤講師、有限会社三津和石油(千葉県君津市)非常勤取締役。国内外の旅行動向などについて、数多くのメディアで活躍。
高野 亜理沙(たかの・ありさ)
株式会社ゆこゆこ広報。温泉ソムリエの資格を持つ。宿泊情報誌「ゆこゆこ」の編集、新潟県・長野県のエリア担当営業を経て2020年より広報に従事。好きな温泉は、乳白色のお湯が温泉情緒をかきたてる白骨温泉(長野県)。